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ベルリンのコントラバス奏者高橋徹のBlog


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池波正太郎氏の「食」そして「むかし」の話。

池波正太郎氏の「食」そして「むかし」の話。_c0180686_16311141.jpg

池波正太郎氏の「食」そして「むかし」の話。_c0180686_1631143.jpg

週の半ばには10℃以上気温が下がり、16℃/8℃なんて予報も出ていますが、週末から今日の昼過ぎまで、この時期にしては稀な夏らしい気候でした。
日曜は湖畔のカフェへ、週明けの2日は早朝から活動して昼頃に1-2時間、太陽の光をたっぷり吸収することもできました。大地(芝生)に寝転び、目を瞑り、体一杯に陽を浴びる。うつ伏せかと横向きに寝転んで本を読む。僕は読書は、どうも余暇の愉しみという感覚が抜けない。だから家に居て本を読むことができない、楽器を弾いたりMacBookを使える環境にある時には、そちらを優先してしまう。
でも、本を読むということは、知識を得るとか、読んでリラックスするとか以外に、本当はかなり大切な行為なので、毎日大手をふるって、時間のある時に家でも読んでいい筈なのだけど。でも前述した様に他を優先してしまう。
面白いドラマや映画は素晴らしい!素晴らしいけれど、向こうから向こうのテンポで入ってくるものを受けるだけではダメで(実際にはその見方で、ダメとばかりは言い切れないのだけど)絵画を見るとか本を読むとか、自分のテンポで美や知を吸収し同時に考える行為は、日常にとっても大事なことと考えます。
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日曜日、絵に描いた様な大木に寄りかかって座り本を読んでいた女性。
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拙宅前の湖畔のカフェ、天気が良い夕方は席を見つけるのも一苦労です。
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日曜日、休日。賑わう湖畔。
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これだけ混んでいると、散歩+少し座るだけで帰宅します。東京の比じゃないにせよ、せっかく家の前、のんびりするのは平日に限ります。
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早めに活動して9時から2-3時間弾いて本とiPhoneと水筒もって湖畔へ。みなさん仕事の時間なのでほとんど一人、12時を少し過ぎると数人、現れます。
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アンペルマンも持って行ってみました。

「冷奴」
昭和初期の、私が子供の頃の東京の下町では、小学校の級友五十六名のうち、冷蔵庫を備えていた家庭は一つきりで、それも氷の冷蔵庫で、その家は上野駅前の大きな旅館であった。
むろん、テレビもなければ、冷房もなく,電気掃除機もない。
私が育った祖父の家などは、つつましい飾職の職人の家で、いまも私は夏になると、道路に面した仕事場で片脱ぎになって仕事に集中していた祖父の香ばしい汗のにおいをおもい出す。
夏の夕餉の膳には、一日おきか、ときには毎日のように[冷奴]が出た。一日の労働に疲れた身体を、夏の涼味にひたらせるための、もっとも手軽な食べ物が冷奴だったのである。
そのころ、午後になると、大森海岸でとれた蟹や蝦蛄を、蟹売りが売りに来る。
毎日というわけにはまいらぬが、三時に、この蟹や蝦蛄を買って食べるのが、下町に住むもののたのしみであった。むろん、いまの生活からは想像もつかぬほどに価も安かった。
蟹にしろ、蛤にしろ、むかしは、私どものつつましい食卓へのぼるには絶好の安い食べ物だったのである。
祖父は、午後もおそくなってから、氷屋へ私を使いに走らせ、五銭か十銭の氷塊を買って来させ、薬缶に入れた麦茶へ、その半分を入れる。
この、舌がしびれるほどに冷たい麦茶が、私たちの暑熱の午後を、どれほどなぐさめてくれたことか、、、、。
残った半分の氷塊は何枚もの新聞紙に包まれて、豆腐とともに桶へ入れ、これを台所の床下へ置く。そうしておいて、一仕事すませ、銭湯で汗をながすと、夕餉の膳に[冷奴]が出される。
冷えきった豆腐を、生姜醤油で食べるとき、子供ごごろに私たちは、夏の涼味を感ぜずにはいられなかった。
そのころの夏の夕暮れには、東京の下町に蝙蝠が飛び交っていたのである。
いまにしておもうとき、あのころの夏の風景はまるで、
「夢のような・・・・・」
おもいがする。

池波正太郎氏、スクラップブック昭和49年より抜粋。
講談社文庫 池波正太郎「わが家の夕めし」より。

池波正太郎氏は鬼平や剣客商売などなど、時代劇の作家として有名ですが、エッセイも多く残っています。食のエッセイも多いけれど、梅庵や小兵衛、または鬼平が作中で食すシーンは、秀逸です。
この「冷奴」は昭和49年、ということは僕は14歳でした。
蟹や蝦蛄を売りに来た時代は知らないけれど、宮大工の棟梁だった祖父が自分で建てた、土間のある昭和4年築の、太平洋戦争で焼けなかった小岩の自宅はよく覚えています。小岩駅から実家まで徒歩で10分くらい、当時は駅が家から見えたそうです。
台所には糠床や梅干しなどの瓶が入ってる床下があり、幼稚園の頃は冷蔵庫も氷の冷蔵庫でした。
夏の暑いときに、リヤカーで氷を運んで来て、冷蔵庫にぴたりと収まるようにノコギリで切るのを眺めていました。(いまでも料亭や和牛を扱う店の多くは、氷の冷蔵庫だそうです)
夏の夕暮れには、僕が子供の頃でも蝙蝠が飛び交ってました。
江戸川までも徒歩で10分くらい、夏は暑かった!印象がありますが、川からの涼風、昼も扇風機だけで暮らしていました。
池波氏の文に、麦茶や、夕飯の冷奴の「夏に冷たいもの」への喜びが感じられますが、僕もその思い、覚えています。
枝豆や西瓜、夕方に父が縁側で七輪に火を熾し、自分で捌いて打った串を焼いて、涼をとりながら(そのころはまだビールは飲んでなかったけど)過ごした夏の縁台、縁側、懐かしく思い出しました。
池波先生の書く、少し前の東京。僕の様にその雰囲気を少しだけ知っていても、そうじゃなくても、少し前には東京に毎日を丁寧に大事に生き、たのしむ生活があったことを教えてくれます。
ノスタルジックを愉しむだけじゃなく、そこからたくさんの毎日の為のヒントを読み取れると思います。
少し大きい本屋さんなら、文庫本コーナーにたくさんの時代小説とともに数冊並んでいます。
是非、手に取ってみて下さい。

僕は電気のない時代を知らない。便利なことは享受したいし、またして良いと思いますが、例えばスーパーで出来上がってる総菜でいつも満足するのか?ときにはそれはどうやって調理するもので、どうしたら美味しく作れるのか?そう考え実行するだけで、世界は広がります。
たった30年弱前でも、江戸川のほとりの町にはクーラーはなく、電気冷蔵庫もたくさんはなかった。
むかしが何でも良かったとは思いませんが、未来は判らないけれど、過去は知ろうとすれば判ることはたくさんある。またその、判ろうとするプロセス、大事と思っています。
読みやすく楽しいし、文章が美しいので、池波正太郎先生の著書、お薦めです。

冷奴、ベルリンにはとっても美味しい木綿豆腐があります。冷や奴でも豆腐ステーキでも鍋に入れても◎です。初めて、人の書いた文をそのまま書き写したのは、湖畔の芝生で読んでいて、前から池波先生のことは書きたかったんだけど、なかなかその機会がなく、読みながら「冷奴」の転載を思いつきました。
氏のエッセイは10冊は読んだけれど、まだ何冊かあるらしい。次回の帰国が楽しみです。

池波正太郎氏の「食」そして「むかし」の話。_c0180686_16292128.jpg

天気予報では晴れの筈だった午後、夕方からマルコスとボートに乗る予定でしたが、天候が急変更、夕方には強い雨が降りました。それで、夕方は楽器と過ごしたのですが、写真はブランチ。ときどき食べたくなる長ネギとニンニクとペペロンチーニ+ドライトマトのポモドーロ。
モッツァレラがあったのに忘れました。明日のブランチに決定です。

アンペルマン室内楽@津和野もメンバーが決定、曲も決りました。
近日、ご案内します。
秋の津和野、良いですよー!スッポンやイノシシが美味い!
コンサートもですが、食事も今から楽しみ!です。
by Toruberlin | 2012-09-11 23:59 | これはおすすめ! | Comments(2)
Commented by DM at 2012-09-13 04:28 x
コメントは大変ご無沙汰してしまいましたが、ケルンのDMです。
いつも楽しく拝読しています。

読書や映画などに関するテンポの表現、普段自分が漠然と感じていた事がそのまま言葉に置き換えられていてドキリとしました。
その通りです、ありがとうございます、とお伝えしたくて。。。
Commented by Toruberlin at 2012-09-13 23:49
DMさん、こんにちは!今日はベルリン、素晴らしく晴れました!
嬉しいコメント、ありがとうございます。
そして、ご存知じゃなかったら、池波先生のエッセイ、是非!